新刊案内 井上攻編『ファミリーヒストリーの実験―尾張藩下級武士がたどった明治・大正・昭和―』
8月15日(金)の終戦記念日に合わせて、井上攻編『ファミリーヒストリーの実験―尾張藩下級武士がたどった明治・大正・昭和』を刊行します。
徳川御三家の一つ尾張藩に仕え、維新期を迎えた同藩の下級士族とその末裔は、明治・大正・昭和という激動の時代をどのように生き抜いていったのでしょうか。本書はそんな問いかけに対し、井上家、高田家、近藤家等の一族が、維新後に散った名古屋・横浜・東京を舞台に織りなす「ファミリーヒストリー」として明治・大正・昭和の歩みをたどっていきます。NHKの番組「ファミリーヒストリー」の魅力を念頭に置きながら、史資料の発掘と読解という歴史学の伝統的な手法に加え、デジタル化された史資料やオーラルヒストリーなどの新しい調査環境・手法を活用し、歴史学の門外漢を含む子孫たちが文字通り手作りで完成させた一冊です。序章に綴られているように、本書はそれぞれの家族の多様な歴史を、その記録と記憶を次世代に継承するための「実験」の書、「入門」の書であるとともに、ファミリーヒストリーの叙述を通して、近年、注目を浴びている「パブリック・ヒストリー」の実践を意図した「実験」の書でもあります。歴史研究者はもちろんのこと、自家の歴史やパブリック・ヒストリーについて興味を持つ皆さんに是非とも読んでいただきたい一冊です。
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